郵送による研ぎ

研ぎの工程をざっと紹介します。これはあくまで一般的なシザーの場合で、セニングや特殊な
シザーの場合はまた変わってきます。また写真で公開できない部分が多分にあります。ご了承ください。

1、前チェック
外見、開閉チェック。ティッシュやウィッグを切って研ぐ前に切れ味、調子を確かめます。

2、分解
分解して内部にたまったゴミを取り除きます。

3、調子を見る
調整台に当てて静刃・動刃それぞれの調子を見ます。この工程で分解するまで分からなかった
ハサミの状態を見ることが出来ます。

写真ではハサミの調子を見ています。

4、オモテ荒研ぎ
静刃・動刃それぞれ刃のオモテ側を荒研ぎします。この段階できれいなハマグリ刃・剣刃・段刃をだし、
刃線を整えます(もちろん必要のないハサミにはこの工程は省略します)

写真左:元々ハマグリ刃であろうハサミが鈍角に段刃がつけられています。研ぎを開始します。
写真右:ハマグリ刃に戻し最終刃角はおよそ38度、工程9の磨きを終えた段階です。

5、裏刃バリとり、ソリ調整
オモテ研ぎで出たバリをとり、調整台に当てながらハンマー等を使用しソリを調整していきます。

6、仮組み立て
一度組み立て先端の収まり具合、この段階での切れ味のチェックをします。
(この段階で濡れたティッシュを切ることができます)

写真左:先端がとがっています。
これでは危ないので丸く整えます。写真右へ。先端の形状はご希望がありましたらその通りに致します(違う長さにする等が可能)

7、オモテ仕上げ研ぎ
もう一度分解してオモテを仕上げ研ぎしていきます。ここから用途により刃付けを変えて行きます。

8、裏刃仕上げ研ぎ
裏刃を砥石にて研ぎ上げていきます。

9、オモテ磨き
ハマグリ刃、剣刃の場合はオモテを磨き、ミラー仕上げにします。

10、最終刃付け
ナイショの方法で刃付けをします。

11、組み立て、切れ味チェック
組み立てて再び切れ味のチェックをし終了。


以上、一通りこなすとやはり1丁30分くらいはかかってしまいます。
特に調子を整える部分は現在出回っている研ぎではおろそかにされる場合も少なくありません。
「研ぎに出したのに切れない」経験をした事がある方、一度すずしんでの研ぎをお試し下さい。


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